機材のこと-5 レチナシリーズ その他の35mmフォールディングカメラ達

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レンジファインダークラカメを始めたのは、私も多くの方の様にLマウントのカメラだったのですが、ふとしたことから(^^;)オークションでレチナII(Retina II 014・コーティッド・クセノンXenon 50mm/F2.0)を入手しました。

フォールディングカメラについては以前から興味があり、ブローニーをやるようになったらきっと手に入れようと思っていたのですが、ほんの気まぐれでレチナを落札してしまいました。
実のところそれまで実物を見たことがなかった(^^;)のですが、いざ品物が届いてみると『ち・・・ちいさい!!\(^o^)/』

総重量600gでは軽いはずもないのですが、この小さなボディーに50mm/2.0のレンズがついていてしかも距離計まで・・・。
これだけで充分に衝撃的でしたが、さらに虜になったのはその精密感です。
フォールディングカメラだからグラグラ・ガタガタできっとヤワイ作りと想像していたら、各部がカチッとしていてまるで曖昧さが無い。内部はメカでギッシリと言った感じです。
フィルム室についても国産カメラなどに見られるモルトを使用することなく遮光性を保っており工作精度の高さが伺えます。

残念ながらファインダーは少し曇っているけれど、距離計は正確だし、なんと言っても写り(レンズ)がすばらしい。

イカ系とは違った魅力でした。
早速レチナブックを買って色々調べてみると、本当に沢山のバリエーションがある。
オークションでもどんどん出てくるのですっかり散財してしまいました(^^;)。

書籍の他にはレチナクラブという有名なHPがあり、非常にうまくまとめて下さっています。
http://www.kentpapa.com/retina/document/page-3history.htm


レンズ沼ならぬ(^^;)レチナ沼(いろいろなレンズが楽しめるのである意味レンズ沼でもあります)にすっかりハマってしまいました。


色々使ってみて、実用的な意味で特にいいと思うのはレバー巻き上げで距離計内蔵型では一番小さなIIa(016)タイプです。ローデンストック・ヘリゴン Rodenstock Heligon 付きの個体を入手できたので、一番よく使ってます(写真2枚目)。
ただ、ややコンパクトすぎてホールドしにくく(この点はやや大型化したIIc(020)の方が使いやすいです)コロコロするのが難点です。
このヘリゴンは本当に素晴らしいと思います。稚拙ではありますが、このブログにも少し作例を乗せています。
http://blogs.yahoo.co.jp/keik0320/941415.html
http://blogs.yahoo.co.jp/keik0320/955549.html
http://blogs.yahoo.co.jp/keik0320/956033.html


もう一つのレチナの魅力は安価に銘レンズが楽しめることだと思います(上述のごとくレンズ沼でもあります)。

レンズのブランドというと、誰もが一度はクチにするのが、
カールツァイスとかライカと言うことになるのですが(デジカメレンズにもこれらのブランドが使われていますよね(^^;))、レチナに多く使われているシュナイダーやローデンストックは現在では大判カメラ用のレンズしか作っていないようですが、前2者に勝るとも劣らないレンズを多く生み出しています。
事実ライカの初めての21mmレンズはシュナイダー製の物だったと記憶しています。


レンズがものすごいと思ったのはIIc型のシュナイダー・クセノン50/2.8です。4群6枚の贅沢なガウスタイプで口径を欲張らず、シャープな切れ味を持っていると思います。ある意味上級機IIIcのクセノン50/2.0よりも凄いんじゃないかと思います。同時代で伝説的なツァイス・オプトン製・テッサー45/2.8と張り合えるレンズだと思います。


でも、いろいろと集めているに従い、やはり距離計の無いシンプルなI型がだんだんと魅力的になりました。クラシックレチナ(117・118)も勿論好きですが、個人的には数も多くて安価で手に入る119がストイックな感じがして一番好きです(写真1枚目)。

117~119までのシリーズはブラックボディーにニッケルメッキというクラシックカメラの王道(^^;)とも言える外観を備えています。これでもしライカならII~DIII型のブラック+ニッケルエルマーですから、随分と高い買い物になってしまいますが、119なら距離計がついていないとはいえ、写りの面でもレンズはエルマー・ノンコートやテッサーなど(本物のクラッシックレンズとしての雰囲気も)とも張り合える(私見ですが(^^;))クセナー・ノンコートですし、クラシカルな雰囲気は負けない。価格は1/10程度ですから、クラシックカメラはまずこれから・・・とすら思ってしまいます。


コダック・レチナの他には
ライバル会社?であるウェルタ、ツェルト、バルダ、ツァイスイコン、フォクトレンダーなど様々な会社からのフォールディングカメラがありとても楽しいです。
メジャーなレチナではツァイス製のレンズが付いた物はなかなか手に入りませんが、ウェルタなどは戦前のツァイスイエナテッサーや戦後のコーティングされた物などが付いた物が結構手頃に手に入ります。
これらのレンズはコンタックスレンジファインダーカメラと基本的に同等と考えられるレンズですから比較すると面白いと思います。
わたしもいくつか手に入れましたが、まだあまりテストしていないのでまた、追々アップしたいと考えています。

http://blogs.yahoo.co.jp/keik0320/4907327.html


これらのフォールディングカメラについては、すばらしいHPがあり、私も頑張って集めている頃から何度も読ませて頂きました。
http://www.wa.commufa.jp/~xylocopa/cc/index.html

芸術的なHPです。
見ているときっと欲しくなってしまうと思いますが(^^;)・・・・。