2007.10-001 彦根 1937年製 Tessar 28mm / F8 Carlzeiss Jena イエナ・テッサー

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戦前のテッサー28mmはF8と言う現在の常識からは考えられない(^^;)スペックで非常に小さなレンズです。レンズエレメントは写真の様に米粒大という表現が適切で、レンズの状態を肉眼で確認することがほとんど出来ないほどです。

さすがに開放では画面の隅は流れますがまずまずです。中心部に主題を置くスナップなら問題なく使えると思います。
風景もF16まで絞ると良好になりますが、さすがに暗いです。F11-22位を常用範囲と考えた方がいいかも知れません。

元々距離計カムのついていないレンズですし、目測での使用になります。
暗いレンズで被写体深度は深いのでパンフォーカスで使うことも出来ます。
でも少しでもシャープさを求めるなら、ある程度の目測がいいと思います。

コンタックスボディーにつけてもいいのですが、ミノルタCLEにレンズアダプター経由で装着するとTTLオートになりますから、今回はこれでお出かけしました。
余談ですが、このアダプターは距離計に連動する優れものですが、このテッサーには無力です(^^;)。50mmクラスならかなりの成功率でピントが合います。

せっかく28mmを持ち出すので、今回初めてGR1を家に置いて背水の陣の構えで臨みました(^^;)。

あいにくの天気でレンズの暗さに苦しみましたが、ちょこちょこと撮ってみました。
モデルに彦根の人気のキャラクター『ひこにゃん』にも登場してもらいました(^^;)。
発色は渋く、フレアーも出やすいですが、思ったよりしっかり写ります。

今回は半分くらいのショットは子供を抱きながらの片手撮りだったので、軽いCLEといえでもきつかったです。レンズが暗いのでシャッターは遅いですし(^^;)。
作例ではプリントからのスキャナーで今ひとつシャープさがないですが、実際にプリントを見てみるとファインです。

よく晴れた日のフレアーやゴーストについてはまた試してみる必要がありますが、少なくとも今回の薄曇り~曇りのコンディションでは、スナップレンズとして充分使えるなと言う印象でした。

前の記事のテッサー50/2.8と基本的に同質の画像で(奇しくも同年製造)、30年代のノンコートレンズに共通した淡泊な色づきにやさしい写りで、用途を限定すれば充分実用出来るという印象でした。

このレンズも白黒で力が発揮できると思いますので、またゆっくりと試したいと思います。